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■自動車のリスク
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■自動車を取り巻くリスク
自賠責保険(強制保険)の補償内容は、自動車事故に遭った他人(被害者)の人身損害のみに限定されています。また、補償額は死亡事故で最高3,000万円(傷害120万円)であり、これを超える損害は補償されません。このように自賠責保険(強制保険)の補償には、対象範囲も金額も共に限度がありますが、自動車の運転には様々なリスク(危険)が存在しています。そこで、自動車を取り巻くリスクにはどのようなものがあるのかを示すため、以下のとおり具体例を挙げてみました。
@まず、自賠責保険で対象とする他人(被害者)の人身傷害であって、
@その損害賠償額が自賠責保険の支払額を超えてしまうリスクがあります。
交通事故による人身損害は、下表のとおり高額の判決が下されることが最近は珍しいことではありません。安全運転を心掛け、事故を起こさないようにすることがもっとも重要なことですが、不幸にして事故を起こしてしまった時には被害者やその家族への償いをすることになります。
認定損害額 裁判所 判決年月日 事故年月日 被害者性年齢 被害者職業 被害態様
2億9,737万円  東京地裁 1995.3.30 1984.7.18 男40歳 会社役員 後遺症
2億6,548万円 東京地裁 1998.3.19 1993.2.8 男20歳 大学生 後遺症
2億5,050万円 東京高裁 1996.10.22 1990.10.7 男20歳 専門学校生 後遺症
2億3,700万円 大阪地裁 1994.9.29 1984.12.4 男17歳 電気工 後遺症
2億2,418万円 東京地裁 1995.12.7 1990.8.2 男17歳 高校生 後遺症
2億..200万円 東京地裁 1995.1.26 1990.10.10 男46歳 会社代表 死亡
2億....49万円 名古屋地裁 1996.10.30 1992.5.24 男32歳 配管業 死亡
認定損害額とは・・・被害者の総損害額(弁護士費用を含む。)であって、被害者の過失相殺相当額または自賠責保険などで支払われた金額を控除する前の金額です。
A運転操作ミスで電柱に衝突したり崖から転落する事故によって、
@運転者自身が死傷するリスクがあります。
自賠責保険は加害者が法律上の損害賠償責任を負う場合に保険金が支払われますが、こうしたいわゆる自損事故には、法律上の損害賠償責任が発生しないので、自賠責保険では保険金が支払われないことになります。
B他の自動車に衝突され、運転者や同乗者が死亡したり後遺障害を被った時に、相手側が
@自動車保険を付けていないことにより十分な補償が受けられないリスクがあります。
自賠責保険は強制加入でありますが、自動車保険は任意加入であるため、すべての自動車が自動車保険(対人賠償保険など)に加入しているとは限りません。万一、無保険車に衝突され、運転者や同乗者が死亡したり後遺障害を被った時には、相手側に法律上の損害賠償を請求しても十分な補償を受けられないこともありますので、こうしたリスクに対しては自らが救済策(人身傷害補償保険の加入など)を講じる必要があります。
人身傷害補償保険とは・・・契約した自動車または他の自動車に乗車中や歩行中に自動車事故で死傷したり後遺障害を被ったと場合に、自己の過失部分を含めて損害額の全額について保険金が支払われます。(契約時の保険金額限度)
C自動車事故に事故によって他人の財物に損害を与えたため、法律上の
@損害賠償責任を負担するリスクがあります。
自動車事故を引き起こし、他人の財物(自動車、建物、電柱など)に損害を与え、法律上の損害賠償責任を負担しなければならなくなる場合があります。このような財物の損害に対する賠償も、人身の損害に対する賠償と同様に下記のとおり高額の判例があります。
認定損害額 裁判所 判決年月日 事故年月日 事故状況
1億2,037万円 福岡地裁 1980.7.18 1975.3.1 小型貨物車が踏切で立往生し電車脱線
1億1,347万円 千葉地裁 1998.10.26 1992.9.15 大型ダンプカーと電車が踏切で衝突
2,796万円 高松地裁 1997.8.14 1994.10.5 高速道路で後退した大型貨物に大型貨物車3台が衝突
2,629万円 名古屋地裁 1994.9.16 1991.3.20 高速道路でスピンした普通貨物車が被害者(観光バス)に衝突
2,389万円 名古屋地裁 1992.10.28 1991.4.23 中央線にはみ出し停車の大型貨物車に被害者(トレーラー)が接触横転
2,082万円 東京地裁 1995.11.14 1994.2.22 被害者(観光バス)に大型貨物車が追突し先行車に玉突衝突
1,698万円 大阪地裁 1997.4.25 1993.4.1 高速道路でパンクしたため、対向車線に侵入し、被害者(大型貨物)が炎上
1,673万円 広島地裁 1997.9.17 1,996.23 暴走乗用車が自損横転し、後続大型貨物車は左端に待避していた被害者(大型貨物車)にも追突・大破(巻き添え事故)
D自動車事故によって運転者や同乗者などの搭乗者が死傷するリスクがあります。
自動車に搭乗している間には、他の自動車との衝突事故や、自動車の走行中の落下物との衝突事故などにより死傷するような予期せぬ偶然な事故が、運転者や同乗者に突然襲ってくる危険性があります。
E最後に、自分の車が破損するリスクがあります。
. 上記のCの例で、他人の持ち物の損害について説明しましたが,、自動車事故では自分の自動車が破壊することがあります。車体が損傷したら修理費などの支出を余儀なくされます。さらに、その損傷が修理不能な状態になると車の買い換えなども必要になります。また、盗難損害などの場合には、損傷なしに発見されたとしてもこれを引き取るために交通費や輸送費用などの支出がかさむことがあります。

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